Kubernetes v1.12 が 2018/9/27 にリリースされました
今回のリリースでは Azure の VMSS(Virtual Machine Scale Sets) の対応がされました。これにより今までより早くノードが展開できることと、OSイメージによるノードの管理ができることが期待できます。
リリースの詳細はこちらの記事を参照してください。
記事に書いてあるとおり、ACS(Azure Container Service) Engine ではすでに使えるようになっています。
AKSの対応はまだですが、AKS の Service Level Objective (SLO) によるとマイナーバージョンアップは30日以内に対応するとあるので、今月末には使えるようになると思われます。
SLO の詳細はこちらの記事を参照してください。
ACS Engine で Kubernetes v1.12 を早速試してみた
ACS Engine の作成方法などは後回しにして、結果から書きます。
エージェントノードの展開は2分後半から4分前半で完了
検証環境はSouthEastAsiaで行いました。次の結果です。
変更前ノード数 | 変更後ノード数 | デプロイ時間(mm:ss) |
---|---|---|
2 | 5 | 02:17 |
5 | 30 | 03:54 |
5 | 30 | 04:08 |
1 | 30 | 04:16 |
30 | 5 | 01:47 |
30 | 1 | 02:52 |
30 | 1 | 02:18 |
ノード数を増やす操作が少数の場合が2分台、30台ほどで4分台という感じです。 ノード数を減らす操作は1分〜2分というところです。
十分高速かなと思います。
検証方法
下記サイトを参照して行いました。詳細を書こうと思ったんですが力尽きました。。。 また別の機会に書きたいと思います。
まとめ
VMSS 対応でデプロイとノードのアップデートがやりやすくなりそうです。
とはいえ、ノードを増やすのに4分程度はかかるので、瞬間的なスパイクはまだオートスケールでは対応しきれないと思います。 その点は Virtual-Kubelet で、ACI(Azure Container Instances) を使用すると瞬時にインスタンスが立ち上がるのでカバーできるかもしれません。
オートスケールについて、後日また検証したいと思います。
2018/10/11 追記
ラジオ聞いてて真壁さんのお話で思い出したんですが、Ephemeral OS Disk in limited preview にてこう書いてありました。
Ephemeral OS Disk, a new type of OS disk created directly on the host node, providing local disk performance and faster boot/reset time.
明確にブートが早くなると書いてありましたね。ノード増やしたときのブート時間は今後もっと縮まる可能性が高いかもです。
Kubernetes に適用できるかはわかりませんが、早速プライベートプレビュー申し込んでみました。
Azure のディスク性能は Ultra SSD にて 160K IOPS と劇的上がっています。
また、シングル VM において Windows Hyper-V 環境では 10-Million IOPS という研究もされているようです。
Azure Ephemeral OS DiskってIaaSの使い方だけじゃなく、その上で動くPaaSにもインパクトあるんですよね。 なおローカルで爆速なストレージを、って背景はこの辺を読むとニヤニヤできます。 [PDF] Achieving 10-Million IOPS from a single VM on Windows Hyper-V https://t.co/bVgMyBJZ5Q
— Toru Makabe (@tmak_tw) October 5, 2018
クラウドはディスクが遅いと思われるかもですが、そろそろ逆転するかもしれませんね。