Azure 上で Azure Stack を動かすという誰得な話ですが、ハードが必要なく必要な時だけ1時間数百円ほどで検証できます。まずはどんな感じか触ってみたいとかPoCとしてはコスト削減が出来るので、意外と良いかもしれません。
やってはいけないこと
- コンピューター名を
azurestack
にする- インストールスクリプトでエラーになる。ポータルで VM を作成する際は
azurestack
以外の名前にすること
- インストールスクリプトでエラーになる。ポータルで VM を作成する際は
注意点
- インストールスクリプトを流している間に、リモートデスクトップセッションが切れて入り直す場合、ADを作成したあたりのタイミングから
Administrator
ではなく、AzureStack\AzureStackAdmin
で入らないと、セッションの復元が出来なくなる。さらにAdministrator
ではインストールスクリプトを流せなくなる。
所要時間
躓きながらやってたので、土日でなんとか出来た感じ。 慣れれば放置している時間が長いので、5時間ぐらいあれば出来そうな気はする。
前準備
- 余裕のある Azure サブスクリプション
- コア数制限解除
- Windows Server 2016 E16s v3 (16 cores, 128 GB memory) 以上
- あくまでMinimum。もう一つ上の E32s v3 (32 cores, 256 GB memori) 以上が推奨
手順
- VM にリモートデスクトップする
- 管理者ユーザーのyournameをadministratorに変更
Rename-LocalUser -Name yourname -NewName Administrator
- ログオフ
- Azureポータルで停止
- AzureポータルでOSDiskを256GB、データディスクを256GB4本
- Azureポータルで開始
- ディスクマネージャーでCドライブを256に拡張
- データディスクをGPTで初期化
- タイムゾーンを東京にする
- IE Enhanced Security Configuration を無効化
- 次のスクリプトでHyper-Vなど必要な機能を有効化
Add-WindowsFeature Hyper-V, Failover-Clustering, Web-Server -IncludeManagementTools Add-WindowsFeature RSAT-AD-PowerShell, RSAT-ADDS -IncludeAllSubFeature Install-PackageProvider nuget –Verbose
- 再起動
- Azure Stack Development Kit をダウンロード https://azure.microsoft.com/en-us/overview/azure-stack/development-kit/
- Azure Stack Development Kit を起動して、必要なファイルをダウンロード、解凍
- CloudBuilder.vhdx をマウントして CloudDeployment , fwupdate , tools をCドライブ直下にコピーする。CloudBuilderはイジェクトする。
- 次のスクリプトのyourdirectoryを自分のディレクトリに変更して実行
cd C:\CloudDeployment\Setup .\InstallAzureStackPOC.ps1 -InfraAzureDirectoryTenantName yourdirectory.onmicrosoft.com -NATIPv4Subnet 172.16.0.0/24 -NATIPv4Address 172.16.0.2 -NATIPv4DefaultGateway 172.16.0.1 -Verbose
- administrator パスワード入力
- しばらくすると Azure のアカウントを入力
- エラーが起こる
C:\CloudDeployment\Roles\PhysicalMachines\Tests\BareMetal.Tests.ps1
を 開いて$isVirtualizedDeployment
の-not
を消す。3箇所ある- 下記コマンドを実行
.\InstallAzureStackPOC.ps1 -Rerun -Verbose
CredSSP エラーが起きる
次のスクリプトを実行
Enable-WSManCredSSP -Role Server
Set-Item wsman:localhost\client\trustedhosts -Value * Enable-WSManCredSSP -Role Client -DelegateComputer *
gpedit.msc
を開いて、Local Computer Policy > Computer Configuration > Administrative Templates > System > Credential Delegation
のAllow Delegating Fresh Credentials with NTLM-only Server Authentication
を有効にして、WSMAN/*
の value を追加する。再び下記コマンドを実行
.\InstallAzureStackPOC.ps1 -Rerun -Verbose
- 数時間後エラー
VERBOSE: 1> [IdentityProvider:Deployment] ERROR: An error occurred while trying to verify connection to the graph endpoint
- IE でなにも見えない状態になっていた。NATが失敗してる?
- 下記NATSwitchを追加する手順を行ったら、IEからも見られるようになった
New-VMSwitch -Name "NATSwitch" -SwitchType Internal -Verbose $NIC=Get-NetAdapter|Out-GridView -PassThru New-NetIPAddress -IPAddress 172.16.0.1 -PrefixLength 24 -InterfaceIndex $NIC.ifIndex New-NetNat -Name "NATSwitch" -InternalIPInterfaceAddressPrefix "172.16.0.0/24" –Verbose
デプロイ完了
使い方
https://portal.local.azurestack.external/ にアクセス
キタ━(・∀・)━!!!!
まとめ
手順をまとめるとすんなりに見えますが、最初 azurestack
という安易な名前にしたため、スクリプトが謎エラーでコケて作り直したり、スナップショットから復元したりと結構試行錯誤しました。
使い方についてはまた別途ご紹介したいと思います。